【1泊2日】鎌倉紫陽花(あじさい)モデルコース|見どころ満載の初夏

 梅雨の時期でも楽しめる鎌倉の紫陽花スポットを巡る1泊2日のモデルコースをご紹介します。歴史ある寺院と風情ある街並み、美味しいグルメを満喫しながら、心癒される旅へ出かけましょう。

目次

1日目:紫陽花の名所巡り&古都散策

10:00 北鎌倉駅到着 

 旅の始まりは、緑に包まれた「北鎌倉駅」から。電車を降りると、都心とはまるで別世界のような静けさと清涼感に包まれます。この空気に触れるだけで、不思議と気持ちがリセットされるような感覚を覚えます。そんな北鎌倉の第一歩として訪れたのは「円覚寺」。実はここ、私たち夫婦(古民家の宿 鎌倉楽庵オーナー)にとって思い出の場所でもあります。まだ恋人だった頃、初めてのデートでこのお寺を訪れました。

10:15 円覚寺:思い出と紫陽花が咲く場所

円覚寺は、鎌倉五山第二位に数えられる格式高い禅寺で、鎌倉時代の創建以来、多くの修行僧や文化人に愛されてきたお寺です。梅雨の時期には境内の随所に紫陽花が咲き誇り、静寂な雰囲気の中で美しい花々が訪れる人々を迎えてくれます。
 石段を上がっていくと、木々の間から見える本堂や仏殿のたたずまいが、まるで時が止まったかのような錯覚を覚えさせてくれます。苔むした庭園や風に揺れる竹林も見どころの一つ。ゆったりとした時間の中で、心が自然と落ち着いていくのを感じます。
 写真を撮る手を一度止めて、そっと深呼吸してみてください。紫陽花と古建築が織りなす風景は、心を癒してくれること間違いなしです。

11:30 明月院(あじさい寺)

円覚寺で心静かに過ごした後は、北鎌倉を代表する紫陽花スポット「明月院」へ。駅から歩いて10分ほどの道中も、初夏の風が心地よく、ゆったりとした気分で向かえます。

明月院は「紫陽花寺」の愛称で知られるほど、6月になると境内全体が紫陽花の青で染まります。門をくぐった瞬間、目に飛び込んでくるのは、まるで別世界に足を踏み入れたかのような、幻想的なブルーの風景。石畳の参道に沿って咲く紫陽花が、訪れる人々を静かに迎えてくれます。
紫陽花と一口に言っても、明月院で咲くのは「ヒメアジサイ」という青色が特徴の品種が中心。その一色に統一された美しさが、かえって奥深く、心を落ち着かせてくれます。写真を撮る人、ただ静かに佇む人、思い思いの楽しみ方ができるのも、このお寺の魅力です。
時間を忘れてゆっくりと過ごしたくなる、まさに「心の静寂に出会える場所」です。

12:30 鎌倉駅方面へ移動 & 昼食

 明月院で心を満たされた後は、鎌倉駅周辺の「小町通り」や「御成通り」へと足をのばしてランチタイム。観光客でにぎわう小町通りは、おしゃれなカフェや和食処が立ち並ぶグルメストリート。地元の新鮮な「鎌倉野菜」をふんだんに使った彩り豊かなランチは、見た目も味も大満足。

御成通りはやや落ち着いた雰囲気で、地元の人にも愛される個性派のお店が点在しています。古民家をリノベーションしたレストランで、野菜中心のプレートランチをゆっくりといただけば、日々の忙しさを忘れられるひとときに。

14:00 鶴岡八幡宮

 ランチと甘味でお腹も心も満たされた後は、鎌倉の中心にある「鶴岡八幡宮」へ。鎌倉駅からは徒歩10分ほど、小町通りを抜けると見えてくる朱塗りの大鳥居が、旅の次の舞台を知らせてくれます。
 源頼朝ゆかりのこの神社は、鎌倉幕府の精神的支柱として長く親しまれてきた場所。大きな段葛(だんかずら)を進むと、次第に視界が広がり、正面に見える本宮の美しさに思わず足が止まります。
 境内には池や森が広がり、初夏には緑の木々と静かな風の音が心地よく響きます。参拝のあとは、源氏池をぐるりと囲む散策路をのんびり歩いてみるのもおすすめ。池のほとりには紫陽花もちらほら咲いており、季節の移ろいを優しく彩ってくれます。

16:00 カフェでひと休み

鶴岡八幡宮を後にし、午後の心地よい疲れを感じ始めた頃、ちょうど良いのが鎌倉のカフェタイム。風情ある小道を歩いて見つけた、静かなカフェへ立ち寄ります。
鎌倉には、築百年を超える古民家を改装したカフェや、季節のスイーツが人気の隠れ家的スポットなど、個性豊かな店が点在しています。窓際の席に座り、珈琲の香りに包まれながら、今日の思い出をふたりで振り返る時間は、何より贅沢。
この季節は、紫陽花をモチーフにしたケーキやゼリーなど、見た目にも華やかな限定スイーツを楽しめるカフェも多く、まるで季節ごとに表情を変える鎌倉の自然を、味覚でも感じるようなひとときです。
観光で歩き疲れた足を休めつつ、心はまた次の楽しみに向けてリセットされるような、そんなカフェタイム。旅先でしか味わえない、ゆったりとした贅沢を感じることができる大切な時間です。

17:00 古民家のお宿へチェックイン

1日たっぷり歩いた後は、鎌倉の雰囲気を味わえる古民家の宿でくつろぎましょう。

古民家の宿「鎌倉楽庵」
 鎌倉らしい和の雰囲気。築70年以上の古民家をリノベーションした宿で、木の温もりを感じながら静かに過ごせます。

📍 アクセス:江ノ電「長谷駅」から徒歩3分
📍 URLhttps://kamakura-rakuan.com

お宿「鎌倉楽庵ハナレ」
「鎌倉楽庵ハナレ」は、和モダンな空間デザインが魅力的な宿。カフェ&バーが併設されているので、夜はおしゃれな空間で一杯楽しむのもアリ。

📍 アクセス:江ノ電「長谷駅」から徒歩3分
📍 URLhttps://kamakura-rakuanhanare.com

18:30 夕食|地元の味を楽しむ至福の時間

 観光をたっぷり楽しんだ一日も、夕暮れが近づくと少しずつ静けさが街を包み始めます。そんな時間にぴったりなのが、地元の味をゆっくりと堪能する夕食のひととき。
 美味しい料理とともに、今日一日の出来事を語り合うこの時間が、旅の思い出をより深く心に刻んでくれます。


【2日目】長谷〜由比ヶ浜エリアで紫陽花と海を満喫

8:00 朝食(宿またはカフェ)

 爽やかな朝の空気に包まれながら迎える2日目。目覚めて最初に感じるのは、旅先ならではの静けさと清々しさ。そんな朝には、やさしい味の朝食がぴったりです。
 宿泊先でいただく和朝食は、出汁の効いたお味噌汁、炊きたてのごはん、焼き魚、卵焼きなど、一品一品が丁寧に作られていて、体にすっと染みわたります。
 一方で、由比ヶ浜や長谷周辺には、モーニングメニューが評判のカフェも多数。地元のベーカリーの焼きたてパンや、オーガニック野菜のサラダプレート、ハンドドリップのコーヒーなど、スタイリッシュながらも心温まる朝食が楽しめます。

  (ご紹介)
    朝ごやん屋 楽庵
    店内は落ち着いた雰囲気で、朝の静かな時間をゆったりと過ごすのに最適です。
    朝食は季節に合わせた新鮮な食材をつかった和食御膳です。
    住所:〒248-0021 神奈川県鎌倉市坂ノ下16-9
    アクセス:江ノ島電鉄「長谷駅」徒歩3分
    URL:https://breakfastrakuan.com     

9:00 長谷寺 紫陽花の海と相模湾の絶景

2日目の朝食後に向かうのは、紫陽花の名所として全国に知られる「長谷寺」。江ノ電・長谷駅から徒歩5分ほどの高台に位置するこのお寺は、6月になるとまさに「紫陽花の楽園」と化します。
境内の斜面に広がる「あじさい路」には、約40種類・2,500株以上の紫陽花が咲き誇り、色とりどりの花々が訪れる人の目と心を癒してくれます。小道を一歩一歩登るたびに景色が変わり、花越しに覗く相模湾の青とのコントラストは、息をのむような美しさです。
 頂上付近から見下ろす景色はまさに圧巻。海と空と紫陽花が一枚の絵のように重なり合い、思わずシャッターを切る手が止まりません。まさに、初夏の鎌倉を象徴する一瞬に出会える場所です。
 また、境内には観音堂や経蔵、写経体験スペースなど、静かに心を整えるスポットも豊富。喧騒から離れたこのひとときが、旅の中でも特に深く記憶に残る時間になることでしょう。

11:00 御霊神社

長谷寺の余韻に浸りながら、徒歩数分でたどり着くのが「御霊神社(ごりょうじんじゃ)」。住宅街の中にひっそりと佇むこの神社は、平安時代に創建された歴史ある鎌倉五霊社の一つで、地元の人々に親しまれてきた“鎮守の杜”のような存在です。
この時期、御霊神社は紫陽花と江ノ電の共演で一層の賑わいを見せます。特に有名なのが、鳥居の前を走る江ノ電と、その線路沿いに咲き誇る紫陽花の光景。電車が通り過ぎる一瞬を狙って、カメラを構える観光客の姿も多く見られます。
どこか懐かしさを感じさせる風景と、鮮やかな紫陽花の色彩。派手すぎないけれど、心に残る美しさがそこにはあります。喧騒から少し離れた、穏やかで静かな時間。旅の合間に立ち寄るには、まさにぴったりの場所です。

12:30 ランチ|海風とともに楽しむ鎌倉の味

 御霊神社での静かな時間を過ごした後は、そろそろお腹もすいてくる頃。江ノ電沿線には、海のそばならではの開放感を味わえるレストランやカフェが点在しています。
 特におすすめは、長谷・由比ヶ浜エリアの海が見えるおしゃれなレストランや、地元食材を生かしたカフェ。新鮮な地魚を使った海鮮丼や、鎌倉野菜をたっぷり使ったプレートランチ、季節限定の創作パスタなど、どれも見た目も味も満足度抜群。

 晴れた日には、テラス席で海を眺めながらのランチが格別。潮風に吹かれながら、紫陽花と江ノ電に癒された余韻に浸りつつ、ゆっくりと語らう時間は、旅の一番の贅沢かもしれません。

15:00 鎌倉駅方面へ移動・お土産購入

 海風とともにランチを楽しんだ後は、旅の締めくくりに鎌倉駅方面へ戻ります。長谷駅から江ノ電に揺られて約5分、車窓から見える街並みに漂うレトロな雰囲気もまた、鎌倉らしい時間のひとつです。
 鎌倉駅に着いたら、楽しみなのが「お土産選び」。小町通りには、和の趣を感じる雑貨店や、地元の素材を使ったお菓子、伝統工芸品など、見ているだけでも心ときめくお店が軒を連ねています。人気の「鳩サブレー」や「鎌倉まめや」の豆菓子、季節限定の紫陽花スイーツなど、ちょっとした手土産にも喜ばれるものがたくさん。また、旅の記念に自分へのご褒美として、和モダンな小物やお香を選ぶのもおすすめです。

16:00 解散

まとめ|紫陽花が彩る、心に残る鎌倉1泊2日旅

 今回の鎌倉紫陽花旅は、歴史ある寺院を巡り、美しい自然に触れながら、ゆっくりと時間が流れる贅沢なひとときでした。

 円覚寺での静かな朝、明月院で出会った一面のブルー、鶴岡八幡宮の風格、そして長谷寺や御霊神社での紫陽花と江ノ電の絶景。それぞれの場所で感じた空気や会話、笑顔が、旅を特別なものにしてくれました。また、鎌倉野菜や海の幸を使ったグルメ、可愛らしい紫陽花スイーツ、由比ヶ浜の海風に包まれながらのカフェタイムも、心と体を癒す大切な時間に。

 1泊2日という短い時間でも、ゆったりとした気持ちで季節の彩りを楽しむことで、日常を少し離れて自分と向き合える。そんな「余白のある旅」を鎌倉は叶えてくれます。

 このブログが、あなたの鎌倉旅のヒントになれば幸いです。そして、また季節を変えて訪れたくなる…そんな場所があることの喜びを、ぜひ感じてください。

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